絶大な人気を誇る次世代グループ“EXO”のメインボーカルであり、映画『あの日、兄貴が灯した光』『純情』など正統派な役を演じてきたD.O.。今回トップアイドルの殻を脱ぎ捨てた彼は、タトゥーや喫煙もいとわない“新生D.O.”へと変身を遂げ、ミュージシャンになる夢を追いかけながらも影のある青年像を好演。『悪女 AKUJO』『高地戦』『渇き』などで“演技の神”と称されるシン・ハギュンは、独特のオーラで観客の視線を独占。タイプの異なる二大スターが夢のコラボを果たし、緩急自在の演技や息のあった格闘バトルも披露する。

監督イ・ヨンスンは長編監督デビュー作『10 MINUTES(英題)』で格差社会の実態を鋭く突き、ベルリン、東京、釜山、香港など国際映画祭を次々と席巻。待望の二作目の本作では、負のスパイラルから抜け出そうとする者たちの生き様をスリリングに活写し、プチョン国際ファンタスティック映画祭のオープニング上映を華々しく飾った。山場となるアクションシーンは、作り込んだような典型的な動作を一切排除し、手の届く身近なものを武器にした俳優たちの即興演技で“リアルファイト”を撮影。逃げ場のない空間や限りある時間のなかで奮闘する舞台劇のような醍醐味も加わり、オリジナリティあふれる極上シチュエーション・サスペンスが誕生した。

ドゥシク(シン・ハギュン)が経営する個室DVD店は、赤字続きで借金まみれ。給料をもらえなくなったアルバイト店員テジョン(D.O.)は、多額の報酬を支払うという麻薬密売人の話に乗り、預かったブツを店内の「7号室」に隠す。そんななか、早急に店を売却したいドゥシクは、アルバイトを増員して大繁盛を装った。その甲斐あって売買契約を希望する相手が現れる。だが新人バイトが店内で不慮の死を遂げてしまう。パニックに陥ったドゥシクは死体を「7号室」に隠し、誰も開けられないようドアを施錠。密売人との約束で麻薬を取りに戻ったテジョンは、隠し場所に入れず大ピンチ!ドアを開けられない社長と開けなければならないバイト店員は、“秘密の小部屋”をめぐり、運命をかけた壮絶な攻防戦に突入する──!

「第21回プチョン国際ファンタスティック映画祭」のオープニング作品に選ばれた本作は、前売チケットが発売されるや激しい争奪戦となり、3,000席がわずか30分で完売。同映画祭プログラマーは「アクションとスリルに満ちた、新時代における弱者のサバイバルを描いた作品」と絶賛し、公開前から大きな注目を集めた。 韓国公開時は、ヒョンビン主演『クン(原題)』に続く週末観客動員数2位の好成績を収めた「スクリーンから目が離せなかった。主人公たちは困難な立場に置かれているが、彼らの状況は現実に近い」「リアリティ溢れる役柄を演じたシン・ハギュンとD.O.のコラボレーションはとても自然で、今年見た韓国映画のなかで最も良かった」と観客からも満足度の高い感想が寄せられた。

常に独自のキャラクター性を叩きつけてきたカメレオン俳優シン・ハギュンと、人気シンガーでありながら天性の演技力を秘めたNo.1演ドル(演技のできるアイドル)のD.O.。初共演の二人は、激しいスポーツマッチに挑むかのような肉体アクション&心理戦を繰り広げ、抜群の相性で多くの見せ場を作り上げた。 映画『密偵』『最終兵器ムスダン』『最後まで行く』などの話題作に出演し、本作で中国人留学生ハンウクに扮したキム・ドンヨンは、特徴のある延辺(ヨンビヨン)のなまりや方言を身につけ、ストーリーを大きく動かすキーマンの役割を果たす。その他にも、不動産屋の社長役に『アシュラ』『華麗なるリベンジ』『悪いやつら』のベテラン男優キム・ジョンス。ビルの管理人役には『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』『弁護人』の名脇役パク・スヨン。ドゥシクの姉役は『明日へ』『怪しい彼女』で温かな存在感をみせた女優ファン・ジョンミン、陰湿な刑事役には『グッバイ・シングル』「未生~ミセン~」の人気男優チョン・ソッコ。多彩な顔ぶれの俳優陣が持ち前の個性を発揮し、これまでになくユニークでエネルギッシュな世界感を生み出すことに成功した。

人命よりも金銭を優先する強欲社長のドゥシク、借金返済のため犯罪に手を染める清貧青年のテジョン。それぞれの秘密を「7号室」に隠し、生きるためにドアを閉ざす者と、生きるためにドアをこじ開けようとする者は、極限状態下でスリリングな駆け引きをおこなう...。
成功を夢見て始めたビジネスの経営不振、マジメに頑張っても抜け出せない貧困、警察は薄汚い特権を振りかざして二人を追い詰める。生きることに不器用で、滑稽なほど必死な姿を目の当たりにした観客は、次第にひとつの“真実”に気づかされる──この映画は、抑圧的な社会の苦悶を代弁している、と。金銭だけを追い求めてきた人生に絶望してもなお、希望を見出そうとしたドゥシクとテジョンの姿は観る者に共感と感銘を与えてくれる。

個室DVD店とメインキャストのコンセプトは、「全盛期を過ぎてしまった壊れかけのボートと、その乗組員」。なかでも、幸運な数字とされる“ラッキー・セブン”を冠した「7号室」は、風水学的にも“運気をアップさせる聖域”という皮肉めいた設定だ。物語が進むにつれ、その空間は危険をはらんだ“秘密の宝庫”へと様相を変え、やがて生き残りをかけた“壮絶な修羅場”へと驚くべき変貌を遂げていく。ドゥシクとテジョンという人間のほうが重要なパーツとなって狭苦しい7号室に囚われ、私たちは究極のシチュエーション・サスペンスを実際に7号室で鑑賞しているような錯覚に陥るほどの臨場感を体感できる。

離婚ですべてを失い、人生の再起をかけて10年前に個室DVD店をオープン。街一番の品揃えを誇っていたが、時代と共に客足はすっかり途絶え、家賃滞納、給料未払い、おまけに姉夫婦から借りた金も未返済だ。店を売りに出し、やっと売却の目途が立って安心していた矢先、予期せぬ悲劇によって地獄に突き落とされる。

1974年5月30日生まれ。ソウル芸術大学在学中に先輩チャン・ジンに見出され、学生演劇の舞台で才能を磨く。98年にチャン・ジン初監督映画『あきれた男たち(英題:The Happenings)』で映画俳優デビューを飾り、『SPY リー・チョルジン/北朝鮮から来た男』『ガン&トークス』『拍手する時に去れ』等でもチャン監督とタッグを組んだ。パク・チャヌク監督の大ヒット出世作『JSA』では「青龍映画賞」「春史大賞映画祭」助演男優賞を獲得し、同監督による『復讐者に憐れみを』『親切なクムジャさん』『渇き』にも出演。“純朴な青年”から“狂気に満ちた男”まで、演じるジャンルやキャラクターの振り幅は広く、ウォンビンと兄弟役で共演した『マイ・ブラザー』、奇想天外なヒューマンドラマ『トンマッコルへようこそ』、カメオ出演した『10人の泥棒たち』などで傑出の存在感を発揮。戦争巨編『高地戦』では銃、初の時代劇『純粋の時代』では剣、世界を沸かせた『悪女/AKUJO』ではナイフを手に、肉体を駆使したハードアクションで新境地を開拓し続けている。

【主なフィルモグラフィ】
JSA (00)、ガン&トークス (01)、復讐者に憐れみを (02)、天国からの手紙 (03)、地球を守れ!(03)、マイ・ブラザー (04)、 親切なクムジャさん (05)、トンマッコルへようこそ (05)、拍手する時に去れ (05)、ザ・ゲーム (08)、 渇き (09)、高地戦 (11)、 10人の泥棒たち (12)、ビッグマッチ (14)、純粋の時代 (15)、悪女/AKUJO (17)

ミュージシャンを目指し、作曲したデモ音源を音楽スタジオに送っているが、それに対する反応はない。奨学金の審査に落ち、闇金で借りた1千800万ウォンを返済するために仕方なく危険な仕事を請け負う。タバコをふかすことでストレスを発散し、首筋に彫ったタトゥー「人を喜ばせる必要はない」の言葉通り、過酷な現実を孤独に生きている。

1993年1月12日生まれ。12年デビューのボーイズアイドルグループ「EXO」のメインボーカルを務める。本名ド・ギョンスの姓「DO」から芸名をD.O.(ディオ) とした。スクリーンデビューは、不当解雇に立ち向かう実話『明日へ』のヒロインの息子役。反抗期を迎えた高校生のナイーブな心の揺れを初演技とは思えないほど繊細に表現し、エンディング曲「叫び」の甘い歌声も映画の余韻を増幅させた。物語のキーパーソンに扮した「大丈夫、愛だ」、本人役で登場する「EXO NEXT DOOR ~私のお隣さんはEXO~」、猟奇的なオーラを漂わせる「君を憶えてる」などドラマでも実力を発揮。恋と友情をナチュラルに綴った初主演映画『純情』や、兄との再会の日々を描く『あの日、兄貴が灯した光』、そして韓国歴代興収2位を記録した映画『神と共に 罪と罰(原題)』などを通し、名実ともに演技のできるアイドル“演技ドル”のトップを極めている。

【主なフィルモグラフィ】
明日へ (14)、大丈夫、愛だ (14/TV)、EXO NEXT DOOR ~私のお隣さんはEXO~ (15/ドラマ)、君を憶えてる (15/TV)、
純情 (16)、あの日、兄貴が灯した光 (16)、ボクらのラブ・アカデミー (16/ドラマ) 、神と共に 罪と罰(原題) (17)

『7号室』は、社会の下流階級の人々がもがきながら生きる姿を描いた作品です。人生の諸問題を解決するために、皆がそれぞれの方法で毎日を精一杯生きています。厳しい社会を生きる方々に向けた思いやりのような映画でありたい。人生の悲哀と喜びを感じてくださることを願っています。

中央大学校映画専攻を卒業後に発表したショートフィルム『RICHARD,THE ELITE UNIVERSITY STUDENT FROM LONDON』が「ミジャンセン短編映画祭」「国際カレッジ平和映画祭」の最優秀作品賞を獲得。長編監督デビュー作『10 MINUTES』でも「ベルリン国際映画祭」「東京国際映画祭」「釜山国際映画祭」「香港国際映画祭」「ロサンゼルス国際映画祭」ほか世界各国で上映され、「台北映画祭」「(フランス)ヴズール・アジア映画祭」のグランプリに輝く。「恥や屈辱の小さな兆しを捉えることができるフィルムメーカー」(第64回ベルリン国際映画祭)、「韓国の新人監督作のなかで最も大胆に社会を捉えている」(第38回香港国際映画祭)と海外でも高い評価を獲得。長編2作目の本作は、スリルと緊張に満ちたジャンル映画としてだけではなく、社会とその中にある階級構造についての洞察を巧みに体現化している。

【主なフィルモグラフィ】
『7号室』 監督/脚本 2017年
 プチョン国際ファンタスティック映画祭 オープニング作品
『10 MINUTES』 監督 2013年
 台北映画祭 国際ニュータレント部門 グランプリ
 ヴズール・アジア映画祭 グランプリ
 釜山国際映画祭 ニュー・カレンツ部門 KNN観客賞
 ソウル・インディペンデント映画祭 ニュー・セレクション部門
 INALCO スペシャル・フェイバリット賞
 ベルリン国際映画祭 フォーラム部門
 ベルリン韓国映画祭、東京国際映画祭、香港国際映画祭、ロザンゼルス国際映画祭 コンペティション、パリ・フォーラム・イメージ
『Richard, The Elite University Student from London』 監督/脚本 2013年
 ミジャンセン短編映画祭 最優秀作品賞
 国際カレッジ平和映画祭 最優秀作品賞
 全州国際映画祭 短編映画部門
 インディーフォーラム ニュー・シリーズ・シリーズ・インビテーション
 チャン・ドンジン・インディペンデント映画祭